収録時間:125分
レンタル開始日:2010-09-03
ぽすれん
Story
北朝鮮版『おしん』とも言うべき革命叙事詩的作品。貧しい家庭に生まれたコップニは母の薬代を稼ぐため、働き詰めの生活を半ば諦めとともに受け入れていた。だが朝鮮人民革命軍(抗日パルチザン)に入隊した兄と再会し、その世界観を徐々に変えていく。 (詳細はこちら)
うーむ。うーむ。うーむ。
なんかすっごいものを見てしまったような気がする。
でも、意外とプロパガンダしてなかったのに驚きもあった。
最初から最後まで、
金日成まんせー!まんせー!まんせー!なのかと覚悟していたんだけど、ストーリーもきちんとあって、最後まで鑑賞させてくれたってかんじ。
たしかに、一種の冗長性はあった。
ま、それは映画製作上の技術的な問題であるから、仕方ないかもね。
なんの知識も入れずに見たから、
的外れなこと書いてたらどうぞ許してください。
くれぐれも「おまえを殺す!」なんてメールはおやめくださいね。
わたしはそういう下品なまねをするお方には、毎夜丑の刻に人形に釘を打つ女ですから。どうぞ覚えておいてくださいまし。
さて、物語の主人公は、コップニ。
ちゃんとした女性の名前なんです。コップニって。
①実は、わたしはこのコップニに終始イライラした。
みんなはどう感じたんだろう。
自分に顔が似ているのと(関係ない!)、最初から最後までけっこーめそめそと泣く場面が多くてイライラして、悲しくなってしまったのだ。あう。
ああ、もう気分が滅入りそうだった。
たしかに、コップニは、とってもえらい子なのよ。
お母さまは病気。
妹は盲目。
お兄さまは、地主の家に放火した罪で監獄につれていかれたっきり。おまけに超極貧!
だれがこんな中で強く生きられる?
こんな悲惨な中でも、コップニは、お母さまを助け、妹を守り、けなげに生きてきた。
実は、このお母さん役の演技がとってもうまくて、びっくりした。NHKの大河ドラマからオファーがきても不思議がないくらいうまい。感情を殺した演技は天下一品!
コップニの悲しい表情の連続、涙のシーンの数々をこれでもかこれでもか!と映し出すこの映画は、まさに、コップニという忍従の人々を称賛した映画だと思う。
ブルジョワジーを倒せといった革命を強調する側面より、人々に体制の中で「耐えて生きろ!」と教え込むための啓蒙映画の側面が強いと思った。
これ、サドマゾの構図ありね。
マゾじゃなかったら、こんなに耐えられないわ。
でも、わたし的に言うなら、
たとえば、コップニがつらい毎日の中でも、なにか楽しいことを見つけて生きていく様が描かれていたなら、わたしはこの映画もっと好きになれたのになと思った。
つらいことをずらずら描かれるよりも、
つらい中でもしあわせを見つけて喜ぶ姿こそが人に勇気を与えるのにと残念でならなかった。
ま、70年代の北朝鮮映画に高尚なことを望むあたしがアホか・・・。
お母さまは、娘のコップニが地主の下女になるのをひっじょーに嫌がって娘を地主のところで働かせようとはしなかった。
わたしはその意味がぜーんぜん分からなかったんだけど、共産主義の映画だから、ブルジョワジーの下で下女になるってことは恥ずかしいことなんだ!って言いたかったのね、この場面は。
で、お母様は、コップニの分まで働き続けてとうとう死んでしまうの。
いやー、やっぱりわたしは納得がいかなかった。
だって、わたしがコップニなら、家族のために、なにを言われても地主のところに働きに行く!
そんな花なんてのん気に売ってないで、汚くてつらい仕事しに行くぞ!って思うのよね。
たとえ地主の妾にされようとも。
ま、ブルジョワジーの思想に犯されまくったわたしという安易で低俗な人間が考えるのはどうせこの程度。
お母さまやコップニのように、たとえ死を選んでも思想を貫くって考えられない世界なのよね。
②そう思っていると、やっぱりこの映画に徐々に洗脳されている自分に気がつく。
だって、コップニにイライラしつつも、こいつ、なんかえらいやんかって心の中で思いはじめている。
自分がこわいー。
一方、盲目の妹スンヒもけなげ!
わたし、この子けっこー感動した。
毎日、こうして木の杖ついて姉や母親の帰りをまつ場面がおどろおどしくてなかなかいいのだ。
化け物のような木!
ちぇごっ!
③実は、この妹スンヒちゃんが盲目になった理由も、
ちゃーんと共産主義思想がからめてある。
それは、[次へ]
ぽすれん
Story
北朝鮮版『おしん』とも言うべき革命叙事詩的作品。貧しい家庭に生まれたコップニは母の薬代を稼ぐため、働き詰めの生活を半ば諦めとともに受け入れていた。だが朝鮮人民革命軍(抗日パルチザン)に入隊した兄と再会し、その世界観を徐々に変えていく。 (詳細はこちら)
うーむ。うーむ。うーむ。
なんかすっごいものを見てしまったような気がする。
でも、意外とプロパガンダしてなかったのに驚きもあった。
最初から最後まで、
金日成まんせー!まんせー!まんせー!なのかと覚悟していたんだけど、ストーリーもきちんとあって、最後まで鑑賞させてくれたってかんじ。
たしかに、一種の冗長性はあった。
ま、それは映画製作上の技術的な問題であるから、仕方ないかもね。
なんの知識も入れずに見たから、
的外れなこと書いてたらどうぞ許してください。
くれぐれも「おまえを殺す!」なんてメールはおやめくださいね。
わたしはそういう下品なまねをするお方には、毎夜丑の刻に人形に釘を打つ女ですから。どうぞ覚えておいてくださいまし。
さて、物語の主人公は、コップニ。
ちゃんとした女性の名前なんです。コップニって。
①実は、わたしはこのコップニに終始イライラした。
みんなはどう感じたんだろう。
自分に顔が似ているのと(関係ない!)、最初から最後までけっこーめそめそと泣く場面が多くてイライラして、悲しくなってしまったのだ。あう。
最初のめそめそ。 |
次のめそめそ。 |
まだまだ続くのめそめそ。 |
ぜっきょーめそめそ。 |
もーいい加減にしてめそめそ。 |
ああ、もう気分が滅入りそうだった。
たしかに、コップニは、とってもえらい子なのよ。
お母さまは病気。
妹は盲目。
お兄さまは、地主の家に放火した罪で監獄につれていかれたっきり。おまけに超極貧!
だれがこんな中で強く生きられる?
こんな悲惨な中でも、コップニは、お母さまを助け、妹を守り、けなげに生きてきた。
花売って薬買うどー。 |
地主の家で休みなく働きつづける母ちゃん |
実は、このお母さん役の演技がとってもうまくて、びっくりした。NHKの大河ドラマからオファーがきても不思議がないくらいうまい。感情を殺した演技は天下一品!
コップニの悲しい表情の連続、涙のシーンの数々をこれでもかこれでもか!と映し出すこの映画は、まさに、コップニという忍従の人々を称賛した映画だと思う。
ブルジョワジーを倒せといった革命を強調する側面より、人々に体制の中で「耐えて生きろ!」と教え込むための啓蒙映画の側面が強いと思った。
これ、サドマゾの構図ありね。
マゾじゃなかったら、こんなに耐えられないわ。
でも、わたし的に言うなら、
たとえば、コップニがつらい毎日の中でも、なにか楽しいことを見つけて生きていく様が描かれていたなら、わたしはこの映画もっと好きになれたのになと思った。
つらいことをずらずら描かれるよりも、
つらい中でもしあわせを見つけて喜ぶ姿こそが人に勇気を与えるのにと残念でならなかった。
ま、70年代の北朝鮮映画に高尚なことを望むあたしがアホか・・・。
だからおかーちゃんは頑張るんだーよ |
わたしはその意味がぜーんぜん分からなかったんだけど、共産主義の映画だから、ブルジョワジーの下で下女になるってことは恥ずかしいことなんだ!って言いたかったのね、この場面は。
で、お母様は、コップニの分まで働き続けてとうとう死んでしまうの。
いやー、やっぱりわたしは納得がいかなかった。
おもにー! |
死んじまっただよ~ |
だって、わたしがコップニなら、家族のために、なにを言われても地主のところに働きに行く!
そんな花なんてのん気に売ってないで、汚くてつらい仕事しに行くぞ!って思うのよね。
たとえ地主の妾にされようとも。
ま、ブルジョワジーの思想に犯されまくったわたしという安易で低俗な人間が考えるのはどうせこの程度。
お母さまやコップニのように、たとえ死を選んでも思想を貫くって考えられない世界なのよね。
②そう思っていると、やっぱりこの映画に徐々に洗脳されている自分に気がつく。
だって、コップニにイライラしつつも、こいつ、なんかえらいやんかって心の中で思いはじめている。
自分がこわいー。
妹はこうして毎日まってるの。 |
一方、盲目の妹スンヒもけなげ!
わたし、この子けっこー感動した。
毎日、こうして木の杖ついて姉や母親の帰りをまつ場面がおどろおどしくてなかなかいいのだ。
化け物のような木!
ちぇごっ!
妹スンヒは、こんなかわいいお顔してる |
ちゃーんと共産主義思想がからめてある。
それは、[次へ]
現在のコップニ(ホン・ヨンヒさん)